10月23日(日)に開催した「いわて盛岡シティマラソン2022」において、フルマラソン完走後に心肺停止の状態に陥られたランナーの方に対し、新潟大学の山崎幸歩さん、同大学の亀岡雅紀さん、同大学の村山敏夫さんが迅速かつ適切な救護措置を施したことでランナーの方の救命につながりました。

11月28日(月)、大会実行委員会を代表して高橋一仁事務局長が新潟大学様を訪問し、山崎さん、亀岡さん、村山さんの功績に感謝を述べるとともに、この度の救命活動への感謝状を贈呈しました。

また、この度の救命活動では、山崎さん、亀岡さん、村山さんのほかにも、AEDを管理する施設の皆様、119番通報をしたスタッフ、救急搬送をした盛岡地区広域消防組合の皆様、救急搬送受け入れ病院の皆様による「命のリレー」が行われたことがランナーの方の救命につながりました。
ご協力いただいた全ての皆様に深く感謝を申し上げます。

右から村山さん、亀岡さん、山崎さん、高橋事務局長

【山崎幸歩さんのコメント(一部抜粋)】

 今回、いわて盛岡シティマラソンに参加して、フルマラソンの後、バスの降り際にランナーの方が目の前で倒れる場面でしたが、近くにいた亀岡さんと一緒になって一次救命をやらせていただきました。私は心臓マッサージ、亀岡さんがAEDを持ってくるよう役割を分担しましたが、実はAEDの置き場所を把握していませんでした。しかし、バスの運転手の方がAEDの置き場所を教えてくださり、その後の行動につながっていきました。私が心臓マッサージを行っている時に村山先生が来てくださって、一緒になって心臓マッサージにあたって、亀岡さんが運んできたAEDを使って救命処置を行いました。
 本当に私たちだけじゃなく、全部が良い形となってこの救命の連鎖が起きたと印象に残っています。一次救命があって、次の医療現場につないだ際の二次救命でも適切な処置がされて、ランナーの方が助かったと思います。今後、救命の場面は常に起こるものと意識して、私も、どんな方も一次救命はできて欲しいと感じたことが印象に残っています。
 また、ランナーの方からお電話をいただきまして、退院されたことに本当に安心いたしました。

【亀岡雅紀さんのコメント(一部抜粋)】

 私は村山先生の研究室の出身で、山崎さんが後輩となりますが、マラソンなどのプライベートでも一緒に活動させてもらっています。学生の時にちょうど救急処置法の授業があって、AED講習などを学ぶ機会がありました。学んだことをいかせる機会はないかもしれないと思っていましたが、今回、救名の場面にあった時には、知識だけでもあって良かったとすごく感じました。あとは経験ですね。(山崎さんが救命の)実践経験があったことに安心感がありましたし、知識があっても経験がないことは救命につながる差になることを感じましたので、今後、私も気を付けたいと思ったところです。
 一人では救命できなかったかもしれませんが、山崎さんのコメントのとおり、みんながいたことによって救命の連鎖があって、ランナーの方の命が助かったことに私もすごくよい経験をさせていただいたと思っております。

【村山敏夫さんのコメント(一部抜粋)】

 いわて盛岡シティマラソンは、大会に関わる方々のおもてなしの気持ちと、街全体が歓迎してくれる雰囲気がとっても素晴らしく、終始気持ち良い時間を過ごさせていただきました。
 フルマラソン後に救命の場面にあって、こんなに関わった人たちが気持ち良くやってくれる時間の中で、大きな事故にならなくて良かったとすごく感じています。我々も色々な幸運が重なってお手伝いさせていただいた感覚ではありますが、ランナーの方の命が助かって良かったと感じております。

12月6日(火)
いわて盛岡シティマラソン実行委員会事務局